インソールを入れても足裏の痛みが引かない方へ|熊谷市の接骨院が伝える足底筋膜炎と「道具の前に確かめること」
2026年07月24日
熊谷市で足底筋膜炎と言われ、インソールやサポーターを試したけれど足裏の痛みが変わらない——そんなご相談を当院ではよくいただきます。市販のインソールを何種類も買った、良い靴に替えた、湿布も貼った。それでも朝の一歩目がつらい。そうなると「もう自分の足は変わらないのでは」と感じてしまうのも無理はありません。
この記事では、足底筋膜炎に対してインソールや靴がどこまで役に立つのか、逆にどこからは道具では届かないのかを、正直にお伝えします。先に結論を言うと、インソールは有効な選択肢のひとつですが、単独ですべてを解決する道具ではないと当院は考えています。大切なのは、道具を入れる前に「足がどう使われているか」を確かめることです。
足底筋膜炎とは、足の裏で何が起きている状態か
かかとの骨から足の指の付け根に向かって、足の裏には丈夫な膜のような組織が張っています。この組織は歩くたびに引っ張られ、体重を支えながら、地面を蹴り出すときのバネの役割も担っています。
この組織に負担が繰り返しかかることで、かかとの内側を中心に痛みが出る状態が、足底筋膜炎(足底腱膜炎)と説明されています。
特徴的なのが、朝起きて最初の一歩が最も痛いという症状です。夜のあいだ足を使わずにいると組織が縮んだ状態になり、起き上がって体重をかけた瞬間に急に引き伸ばされるためと考えられています。しばらく歩くと少し楽になり、夕方にまたつらくなる——この波を経験されている方は多いはずです。
なお、「足底筋膜炎」と「足底腱膜炎」は、ほぼ同じ状態を指す呼び方の違いです。医療機関では「足底腱膜炎」と呼ばれることが多く、一般には「足底筋膜炎」が広く使われています。どちらで説明されても、指しているものは同じと考えて差し支えありません。
なぜ足の裏に負担が集中するのか
原因はひとつではなく、いくつかの要素が重なっていることがほとんどです。関係していることがあるとされるものを挙げます。
・立ち仕事や歩く量が多い生活(負担の総量そのものが大きい)
・体重の増加(一歩ごとの負担が増える)
・足のアーチの高さや、足首の動きの硬さ
・ふくらはぎやアキレス腱のかたさ
・合わない靴、クッション性が落ちた靴を履き続けること
・急に運動量を増やしたこと(ランニングを始めた直後など)
体重については、多いほど一歩あたりの足裏への負担が増えるため、慢性的なかかとの痛みとの関連が指摘されています。ただし、これは「痩せれば解決する」という意味ではありません。細身の方でも足底筋膜炎になります。負担の総量・足の使い方・組織の回復力、その組み合わせで決まると考えるほうが実態に近いと当院は感じています。
インソールは効くのか——できることと、できないこと
インソールは、足底筋膜炎に対して用いられる代表的な方法のひとつです。足のアーチを下から支え、地面から受ける衝撃を分散し、痛む部分にかかる負担を軽くする。この働きには意味があります。
ただし、当院がお伝えしておきたいのは、インソールは「負担を受け止め直す道具」であって、「足の使い方を変える道具」ではないということです。
たとえば、歩くときに片側へ大きく体重が偏っている方がいるとします。この方にインソールを入れると、その偏った荷重を受け止めるクッションが増えます。痛みは一時的に軽くなるかもしれません。けれど、偏って体重をかけているという使い方そのものは変わっていません。だから、しばらくすると同じところがまた痛くなる。「インソールを入れたのに良くならない」という方に、当院がよくお会いするパターンです。
足の裏のかかとの痛みに対する向き合い方を、複数の研究をまとめて検討し、専門家の意見と患者さんの価値観まで含めて整理した文献があります(記事末尾の参考文献をご覧ください)。そこでは、まず状態についての説明・ストレッチ・テーピングといった方法から始め、しばらく経っても変化が乏しい場合に足底装具(インソール)を組み合わせていく、という段階的な進め方が示されています。
インソールが役に立たないという話ではありません。順番がある、ということです。
なお、当院でも足の状態に合わせたインソールをお取り扱いしています。扱っている立場で申し上げますが、入れる前に足がどう使われているかを確認する順番は変えていません。合っていない足に入れれば、良い道具でも働きは半分になってしまうからです。だからこそ当院では、インソールをお勧めする前に、足首・ふくらはぎ・膝までの体重の伝わり方を確認しています。
インソールが逆効果になることはあるのか
「合わないインソールで悪化した」というご相談もいただきます。起こりうることとして、次のような場合が考えられます。
・アーチの支えが自分の足に対して高すぎて、かえって一点に圧が集まる
・厚みが増したぶん靴の中がきつくなり、別の部分が圧迫される
・支えが強すぎて、足首や足指が本来する動きを妨げてしまう
インソールが悪いのではなく、「その足に合っているか」が問題です。入れてみて痛みが増す、別の場所が痛くなるという場合は、我慢して使い続けないでください。合わない道具を使い続けることは、負担のかかり方をさらに複雑にしてしまいます。
靴選びで、当院がお伝えしていること
インソールより先に見直す価値があるのが、靴そのものです。当院がお伝えしている目安を挙げます。
・かかとをしっかり包み、履いたときに横方向へぐらつかないもの
・靴底のかかと部分にある程度の厚みとクッション性があるもの
・つま先に指が動く余裕があり、幅がきつすぎないもの
・靴底の中央部分がねじれすぎない(雑巾のように簡単にねじれないもの)
・ひもやベルトで甲を固定できるもの
そして見落とされがちなのが、靴の寿命です。見た目がきれいでも、靴底のクッションは履いた距離とともに落ちていきます。「同じ靴なのに、最近になって痛くなってきた」という方の場合、体ではなく靴のほうが変わっていることもあります。
裸足やスリッパで硬い床の上を長く歩く生活も、足裏への負担を増やしやすいと考えられます。特に朝の一歩目がつらい方は、起きてすぐ履くものを一足決めておくと、負担のかかり方が変わることがあります。
サポーター・湿布は、どう使うと役に立つのか
サポーターは、アーチを軽く支えたり、ふくらはぎからかかとにかけての引っ張りをやわらげたりする目的で使われます。仕事中など、負担を減らしたい時間帯に絞って使うと役立つことがあります。
湿布は、炎症や痛みをやわらげる目的で使われます。貼る場所は、押して最も痛みを感じるところ——多くはかかとの内側寄りが目安になります。ただし、湿布で痛みを感じにくくしたまま同じだけ歩いてしまうと、負担は減っていないのに感覚だけが鈍っている状態になります。これは避けたいところです。
サポーターも湿布も、「その場をしのぐ」役割としては有効です。しのいでいる間に、負担のかかり方そのものを見直す。この順番で使っていただくのが良いと当院は考えています。
| 手段 | できること(役割) | できないこと |
|---|---|---|
| インソール | アーチを下から支え、地面からの衝撃を分散する | 足の使い方そのものを変えるわけではない |
| 靴の見直し | かかとを安定させ、一歩ごとの負担を減らす | すり減った靴のままでは支えが続かない |
| サポーター | 負担の大きい時間帯に絞って、引っ張りをやわらげる | つけている間の保護が中心 |
| 湿布・痛み止め | 炎症や痛みをやわらげ、その場をしのぐ | 負担そのものが減るわけではない |
| 当院の施術 | 足首・ふくらはぎ・膝まで含めて体重の伝わり方を整える | 道具の代わりではなく、組み合わせて使うもの |
足底筋膜炎でやってはいけないこと
当院がお伝えしている、避けたほうがよいことをまとめます。
まず、痛む部分を強い力でもみ続けること、ゴルフボールなどで強く踏み続けることです。刺激で一時的に楽になった感覚があっても、炎症が起きている組織に強い圧を繰り返し加えると、かえって長引くことがあります。
次に、痛みを我慢して同じ距離を走り続けることです。ランニングを続けたい方は多いのですが、痛みが出ている段階で量を変えずに走り続けると、回復に必要な時間が確保できません。当院は「走るのをやめてください」とは言いません。距離と頻度を一度落として、足が追いつく範囲に調整することをおすすめしています。
そして、合わないインソールや靴を我慢して使い続けること。もうひとつは、朝の一歩目の痛みだけを見て「良くなった・悪くなった」と判断してしまうことです。朝の痛みは、前日の活動量や睡眠中の足の位置にも左右されます。日単位の増減より、週単位の傾向で見るほうが実態がつかめます。
当院が足裏の痛みに対して行っていること
熊谷たいよう接骨院では、足底筋膜炎でお困りの方に対して、痛む足の裏だけを見るのではなく、体重がどう足に伝わっているかを確認していきます。
足首の動きが硬くなっていないか。ふくらはぎやアキレス腱が引っ張り続けていないか。足の骨の並び(アライメント)にねじれがないか。片側に偏った立ち方の癖がないか。膝や股関節、骨盤の傾きが足の使い方に影響していないか。こうした点を順番に確認していきます。
なかでも当院が注目しているのが、足首の奥にある距骨(きょこつ)という骨の動きです。距骨は、すねの骨と踵の骨のあいだに挟まれるように位置していて、足が内側へ倒れ込む動き(回内)と、外側へ起き上がる動き(回外)の切り替えに深く関わっています。
歩くとき、かかとが着いた直後の足はやわらかく回内して衝撃を吸収し、地面を蹴り出すときには回外して硬くなり、前へ進む力を生みます。この切り替えが一歩ごとに繰り返されています。ところが、内側へ倒れ込んだまま戻りにくい状態(過回内と呼ばれます)が続くと、アーチが下がった位置のまま体重を受け続けることになり、足底腱膜が引き伸ばされ続けやすくなると考えられています。足が回内しやすいタイプの方では、慢性的なかかとの痛みのリスクが高くなる可能性があるという研究報告もあります。
インソールがアーチを下から支えるのは、まさにこの部分です。ただ、距骨まわりの動きそのものが硬くなっていると、外から支えても足は本来の切り替えを取り戻しにくくなります。だから当院では、支える前に、足首まわりに動きが残っているかを確認しています。順番を逆にしないことが大切だと考えているのは、こうした理由からです。
実際に当院で経験した例をご紹介します。足裏の痛みでも、足底筋膜炎とは違う背景のことがあります。
50代の女性で、登山のあとから足の甲と裏が痛み、2週間たっても腫れが引かないという方が来られました。腫れが長く続いていたため、まず感染や内科的な要因など別の原因が隠れていないかを確認したうえで、負荷による関節の炎症と考えて足の状態を見ていきました。足の骨の並びを確認したところ、右足にねじれが生じている状態がみられました。ねじれがあると、たまった組織液の流れが滞りやすくなると当院では考えています。そこで、まず足の配列を整えてから、筋膜に対する手技で流れをうながし、荷重のかかり方を修正していきました。翌日に「かなり痛みが引いた」とご連絡をいただきました。
※症状の経過には個人差があります。同じ結果をお約束するものではありません。
この例で当院がしたのは、痛む場所を直接どうにかすることではなく、足がどう使われているかという土台の部分を確認することでした。インソールが「外から支える」方法だとすれば、当院がしているのは「支えられる状態を内側から整える」方法です。この二つは対立するものではなく、組み合わせて考えるものだと当院は捉えています。
医療機関の受診をおすすめする場合
次のような場合は、まず整形外科での確認をおすすめしています。
・けがをした覚えがないのに腫れが強い、熱を持っている
・かかとを軽くたたくと強い痛みが響く
・足の裏だけでなく、しびれや感覚の異常をともなう
・安静にしていても痛む、夜間に痛みで目が覚める
・2か月以上、痛みがまったく変わらない
レントゲンでは、かかとの骨のとげ(踵骨棘)の有無や、骨そのものの状態を確認できます。ただし、とげがある方全員に痛みがあるわけではなく、とげがなくても痛む方もいます。画像の所見と痛みは必ずしも一致しないため、画像だけで判断せず、今の足の使われ方を合わせて見ていくことが大切だと当院は考えています。
よくある質問
足底筋膜炎は何科に行けばいいですか。
整形外科です。骨や腱の状態を画像で確認できるのは医療機関になります。診断を受けたうえで、足の使い方や体のバランスを整えたいというご相談は当院でも承っています。
痩せたら足裏の痛みは軽くなりますか。
体重が減ることで一歩あたりの負担が減るため、意味がある場合はあります。ただし体重だけが原因ではなく、細身の方でも足底筋膜炎になります。体重の話だけに絞らず、歩く量・靴・足の使い方まで合わせて見ることをおすすめします。
インソールは市販品とオーダーメイド、どちらがいいですか。
一概には言えません。まず市販品で様子を見る方もいれば、足の形の個人差が大きくオーダーが合う方もいます。共通して大切なのは、入れたあとに痛みが増していないかを確認することです。合わないと感じたら使い続けないでください。
走りながら良くしていくことはできますか。
量と頻度の調整が前提になります。痛みが出ている段階で今までどおり走り続けると、回復に必要な時間がとれません。当院では、走ることをやめさせるのではなく、続けられる範囲に落として経過を見ていく方法をご提案しています。
どれくらいの期間で良くなりますか。
痛みが出てからの期間、日々の活動量、お仕事の内容によって大きく変わるため、一概にはお伝えできません。当院では経過を見ながら、施術内容や間隔を調整していきます。
湿布はどこに貼ればいいですか。
押して最も痛む場所が目安で、多くはかかとの内側寄りです。ただし痛みを抑えたまま同じだけ歩くと負担は減っていないため、貼ったうえで活動量も調整してください。
まとめ:道具は味方になる、ただし順番がある
足底筋膜炎は、足の裏の組織に負担が繰り返しかかることで起きるとされる状態です。朝の一歩目の痛みが特徴で、立ち仕事・歩く量・体重・靴・足の使い方など、複数の要素が重なっていることがほとんどです。
インソールも、サポーターも、靴の見直しも、どれも意味のある方法です。当院はそれらを否定しません。ただ、道具は「今かかっている負担を受け止め直す」ものであって、「負担のかかり方そのものを変える」ものではありません。だから、インソールを入れても良くならないという方に必要なのは、もっと高価なインソールではなく、なぜその一点に負担が集まっているのかを確かめることだと当院は考えています。
かかとが痛いからかかとを診る、ではなく、足首・ふくらはぎ・膝・骨盤まで含めてどう体重が伝わっているかを見る。そのうえで道具を組み合わせれば、道具はもっと働いてくれます。
朝の一歩目を身構えながら起きる生活が、この先ずっと続くと決まったわけではありません。道具をもう一つ増やす前に、足の使われ方を確かめてみる。そこから変わっていくことは十分にあります。
熊谷市で足底筋膜炎・かかとの痛みにお悩みの方、インソールを試したけれど変化がないという方は、一度ご相談ください。まず、今の足がどう使われているかを一緒に確認していきます。
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この記事の監修
田島 陽平(たじま ようへい)/治療家・株式会社キュアクオリティ代表。柔道整復師として20年以上の臨床経験を持つ。整形外科・接骨院勤務を経て独立し、埼玉県深谷市・熊谷市で2院を経営。カイロプラクティック歴15年以上・オステオパシーを組み合わせた独自の施術スタイルで、坐骨神経痛・腰痛・肩こりなど慢性症状でお悩みの方のサポートを行っている。現在は国際基準のフランス式オステオパシーを学んでいる。
参考文献
Morrissey D, et al. Management of plantar heel pain: a best practice guide informed by a systematic review, expert clinical reasoning and patient values.(足底のかかとの痛みの管理:系統的レビュー・専門家の臨床推論・患者の価値観に基づくベストプラクティスガイド)British Journal of Sports Medicine, 2021.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33785535/
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療行為や診断を行うものではありません。
症状が重い場合や長期間続く場合は、医療機関へのご相談をお勧めします。
