膝の水を抜いても繰り返す変形性膝関節症|熊谷市の接骨院が伝える「水は結果」という視点
2026年07月23日
熊谷市で変形性膝関節症と診断され、膝にたまる水を抜いてもまた繰り返す——そんな悩みを抱えて当院に来られる方は少なくありません。「もう6年もごまかしながら過ごしてきた」「注射を続けているけれど、この先どうなるのか不安」。そんな声を、当院は施術の現場で何度も聞いてきました。
この記事では、熊谷たいよう接骨院が「膝の水はなぜ繰り返したまるのか」を、実際の症例とあわせてお伝えします。先に結論を言うと、当院の考え方はひとつです。膝の水は「悪者」ではなく、膝が出しているサインであり、結果です。水を抜くことと、水がたまる理由を減らすことは、別の仕事だと考えています。
膝にたまる「水」の正体は関節液です
膝にたまる水の正体は、関節液と呼ばれる液体です。関節液はもともと誰の膝にもあり、軟骨に栄養を届けたり、関節の動きを滑らかにしたりする大切な役割を持っています。
変形性膝関節症などで膝の中に炎症が起きると、この関節液が普段より多く作られ、膝が腫れたり重く感じたりすることがあります。つまり、水がたまるのは膝の中で炎症が続いていることの表れであって、水そのものが悪さをしているわけではない、という見方ができます。
公益社団法人日本整形外科学会の変形性膝関節症の解説でも、関節に水がたまることは症状のひとつとして挙げられています(記事末尾の参考文献をご覧ください)。
なぜ水を抜いても、またたまるのか
「水を抜いてもらったのに、しばらくするとまた腫れてくる」。この繰り返しには理由があると考えられます。
水を抜く処置は、たまった関節液を取り除くことで膝の張りや圧迫感を軽くする、大切な対処です。ただ、水が作られる背景にある「炎症」や「膝への負担のかかり方」が変わっていなければ、時間とともにまた水が作られてしまうことがあります。
蛇口を閉めずにあふれた水を拭き続けている状態、と例えるとイメージしやすいかもしれません。拭くこと(水を抜くこと)も必要ですが、それと並行して「なぜあふれるのか」に目を向けることが大切だと当院は考えています。
「水を抜くと癖になる」は本当?
よく聞かれる質問ですが、水を抜くこと自体が癖になるわけではない、と一般的に説明されています。またたまるのは、抜いたからではなく、水が作られる原因である炎症が続いているためと考えられています。
ですから「癖になるのが怖いから抜きたくない」と我慢する必要はありません。水を抜くかどうかは整形外科の先生の判断を尊重していただきながら、並行して「たまりにくい膝の環境づくり」を進めていく。当院はその後者を担う場所だと位置づけています。
症例:注射と水抜きを6年続けてきた60代女性の場合
当院に来られた60代の立ち仕事の女性は、6年ほど前から整形外科に通院し、膝の水を抜く処置を4回、注射や投薬も続けながら「ごまかしごまかし」過ごしてきたそうです。レントゲンで変形と関節水腫(水がたまった状態)が確認されており、仕事に支障が出るようになったことをきっかけに来院されました。
体を確認すると、膝だけでなく全身に特徴がありました。
・首や腰の骨のカーブ(生理的湾曲)の崩れ
・股関節と膝が軽く曲がったままの姿勢
・足首の柔軟性の低下
こうした全身のバランスの崩れによって、体重や動作の負担が膝に集中しやすい状態になっていたと考えられます。
そこで施術は、膝そのものよりも、仙骨・骨盤・胸椎の調整をメインに、両膝の軸の調整、そして足首まわり(距骨という骨)の調整を組み合わせました。距骨はすねと足をつなぐ、いわばベアリングのような役割を持つ骨で、ここが硬くなると足元から全身のバランスが取りづらくなると当院では考えています。
現在この方は痛みが落ち着いた状態を保ちながら、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)のトレーニングなど、負担を分散できる体づくりを並行して進めています。もちろん、骨格のバランスを整えたからといって、あらゆる負荷に必ず勝てるわけではありません。強い負担がかかり続ければ痛みが出ることは、どなたにも共通することです。だからこそ「施術で整える」と「自分の筋肉で支える」の両輪が大切だと考えています。
※症状の経過には個人差があります。同じ結果をお約束するものではありません。
当院のアプローチ:膝「だけ」を見ない理由
熊谷たいよう接骨院では、変形性膝関節症の方の施術で、膝そのものへのアプローチと同じくらい、全身のバランスの確認を大切にしています。
理由はシンプルで、膝は「体重の通り道」だからです。骨盤の傾き、背骨のカーブ、足首の硬さ——どこかにかたよりがあると、その帳尻を合わせるように膝への負担が増えることがあります。水がたまるほど炎症が続いている膝は、その負担の集中が長く続いてきた場所、という見方もできるわけです。
当院の施術では、カイロプラクティックやオステオパシーの考え方も取り入れながら、骨盤・背骨・足首を含めた全身の状態を確認し、膝に負担が集中しにくいバランスづくりをサポートしていきます。
「変形しているから痛い」とは限りません
レントゲンで変形を指摘されると、「この骨の形のせいで痛いんだ」「もう治しようがない」と感じてしまう方が多くいらっしゃいます。ただ、医学的には、レントゲン上の変形の程度と痛みの強さは必ずしも一致しないことが知られています。変形がはっきりあっても痛みをほとんど感じていない方もいれば、変形が軽くても強い痛みに悩む方もいます。
この事実が教えてくれるのは、「変形」という変えられない要素だけが痛みを決めているわけではない、ということです。体重のかかり方、膝を支える筋力、関節まわりの柔軟性、炎症の程度——痛みに関わる要素の中には、今からでも変えられるものが含まれています。先ほどの60代の女性も、骨の変形そのものが消えたわけではありませんが、負担のかかり方が変わることで生活は大きく変わりました。変形と痛みを分けて考えることが、諦めないための第一歩だと当院は考えています。
もうひとつの症例:正座のあとに膝が痛む70代女性
70代の清掃業の女性は、「正座のあとに膝が痛む」という悩みを相談してくださいました。
正座では膝を深く曲げるため、足の血流が一時的に妨げられます。立ち上がって血流が一気に戻るときに、たまっていた痛みのもとになる物質が流れ出し、強い痛みとして感じられることがある——当院ではそのように考え、膝まわりの血流と柔軟性を意識した施術と、正座の時間を短く区切る工夫をお伝えしました。
このように、同じ「膝の痛み」でも、水がたまるタイプ、動き始めに痛むタイプ、特定の姿勢で痛むタイプなど、背景はさまざまです。だからこそ当院では、初回に時間をかけて検査を行い、その方の膝が「なぜ今つらいのか」を一緒に確認することから始めています。
変形性膝関節症への主な選択肢と、それぞれの役割
変形性膝関節症とのつき合い方には、いくつかの選択肢があります。それぞれ役割が違うため、対立するものではなく、組み合わせて考えるのが現実的です。
| 選択肢 | 主な役割・特徴 |
|---|---|
| 水を抜く処置(整形外科) | たまった関節液を取り除き、張りや圧迫感を軽くする対処。原因そのものへのアプローチではない |
| 注射・投薬(整形外科) | 炎症や痛みを抑えるための医療処置。医師の判断のもとで行われる |
| 運動療法 | 太ももの筋肉を鍛え、膝を支える力をつける。日本整形外科学会も大腿四頭筋の訓練に触れている |
| 当院の施術 | 全身のバランスを整え、膝に負担が集中しにくい状態づくりをサポートする |
整形外科での処置を受けながら当院に通われている方も多くいらっしゃいます。「病院か整体か」ではなく、それぞれの役割を活かす形で問題ありません。
自宅でできるセルフケア
膝に水がたまりやすい方に、当院がよくお伝えするセルフケアを2つご紹介します。
1つ目は、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)のトレーニングです。椅子に座ったまま、片方の膝をゆっくり伸ばして5秒キープし、ゆっくり下ろす。これを左右10回ずつ、痛みのない範囲で行います。膝を支える筋肉を育てることは、膝への負担の分散につながるとされています。
2つ目は、足首まわりの柔軟性づくりです。椅子に座って足首をゆっくり大きく回す、アキレス腱をやさしく伸ばす、といった簡単なもので構いません。足首が硬いままだと、歩くときの衝撃を膝が肩代わりしやすくなると当院では考えています。
どちらも「痛みを我慢してまで行わない」ことが大前提です。腫れが強いとき、熱を持っているときは無理をせず、まずは医療機関や当院にご相談ください。
膝が腫れているときに気をつけたいこと
膝に水がたまって腫れているときは、日常のちょっとした習慣が炎症を長引かせてしまうことがあります。当院がよくお伝えするのは次の3つです。
1つ目は、腫れて熱を持っているときに長時間温めすぎないこと。入浴自体は問題ありませんが、「痛いから」と湯船で長く揉み続けると、かえって炎症を強めてしまうことがあります。
2つ目は、痛みをかばった歩き方を長く続けないこと。かばう歩き方は一時的には楽でも、反対側の膝や股関節、腰へ負担を移してしまうことがあります。実際、当院に来られる方でも、痛い膝をかばううちに反対側や腰の不調が加わっていたケースは珍しくありません。
3つ目は、急な腫れ・強い熱感・じっとしていても続く痛みがあるときは、自己判断せずまず医療機関を受診することです。変形性膝関節症以外の原因が隠れていることもあるため、ここは慎重に考えたいポイントです。
温める?冷やす?迷ったときの目安
膝に水がたまっているとき、「温めるべきか冷やすべきか」は本当によくいただく質問です。目安はシンプルで、膝が熱を持っているかどうかを触って確かめることです。
腫れて熱っぽいときは、炎症が強まっているサインと考えられるため、タオル越しに10〜15分ほど冷やして様子を見るのが一般的です。一方、熱感はないのに曲げ伸ばしがこわばる、動き始めが重い、というときは、温めて血流を促すほうが楽に感じる方が多い印象です。入浴で全体を温めるのも良い方法です。
ただし、これはあくまで目安です。冷やしても腫れがひかない、熱が数日続く、といった場合は自己判断を続けず、医療機関や当院にご相談ください。
立ち仕事の方へ:仕事を続けながら膝を守る工夫
先ほどの症例の方もそうでしたが、立ち仕事の方は「仕事を休めないから、膝をかばいながら働き続けるしかない」という状況になりがちです。当院では、仕事を続けながらできる工夫として次のようなことをお伝えしています。
まず、靴と足元の見直しです。かかとがすり減った靴や、底の薄い靴は、着地の衝撃が膝に伝わりやすくなると考えられます。クッション性のある靴やインソールの活用は、立ち仕事の膝への現実的なサポートになります。インソールの考え方は、インソールの考え方|熊谷たいよう接骨院でも詳しく紹介しています。
次に、こまめな姿勢のリセットです。同じ姿勢で立ち続けると、膝の同じ場所に負担がかかり続けます。休憩のたびに足首を回す、ふくらはぎを伸ばす、数歩でも歩いて体重のかかる場所を変える——小さなことですが、負担を一点に集中させない工夫として意味があると考えています。また、体重の管理も膝への負担という面では無関係ではないとされています。無理のない範囲で、できることから積み重ねていきましょう。
よくある質問
膝の水は抜いたほうがいいのでしょうか。
たまり方や症状によって判断が変わるため、整形外科の先生の診断を尊重してください。当院では、水を抜く処置と並行して「たまりにくい体づくり」の側面からサポートしています。
水を抜くと癖になると聞きましたが、本当ですか。
抜くこと自体が癖になるわけではない、と一般的に説明されています。繰り返したまるのは炎症が続いているためと考えられており、原因側へのアプローチが大切です。
変形していると言われました。もう良くならないのでしょうか。
変形した骨の形そのものが元に戻るわけではありません。ただ、痛みの強さと変形の程度は必ずしも一致しないとされており、負担のかかり方や筋力の状態が変わることで、症状の感じ方が変わる方はいらっしゃいます。経過には個人差があります。
整形外科で注射を続けています。並行して通ってもいいですか。
問題ありません。医療機関での処置と当院の施術は役割が違うため、併用されている方は多くいらっしゃいます。通院状況は初回に詳しくお聞かせください。
どのくらいの頻度で通えばいいですか。
症状の強さや期間、生活での負担量によって変わるため、一概にはお伝えできません。初回の検査結果をもとに、目安の通院ペースをご提案し、経過を見ながら調整していきます。
正座やしゃがむ動作は、やめたほうがいいですか。
腫れや痛みが強い時期は控えめにするのが無難です。ただ、生活や仕事でどうしても必要な場面もあると思います。時間を区切る、立ち上がりかたを工夫するなど、現実的な折り合いのつけ方も一緒に考えていきます。
膝に水がたまっているときに、運動はしてもいいのでしょうか。
腫れや熱感が強い時期は、無理な運動はおすすめしません。落ち着いてきたら、椅子に座ったままの大腿四頭筋トレーニングなど、膝に体重をかけない運動から少しずつ再開するのが現実的です。判断に迷うときは、状態を確認しながら一緒に進めていきましょう。
まとめ:水は「結果」。たまる理由に目を向けませんか
膝にたまる水は、膝の中で炎症が続いていることを知らせるサインと考えられます。水を抜くことは大切な対処ですが、それだけでは「なぜたまるのか」への答えにはなりません。
体重のかかり方、骨盤や背骨のバランス、足首の柔軟性、そして膝を支える筋力。そうした全身の条件を整えていくことが、繰り返す水と痛みへの現実的な向き合い方だと当院は考えています。
6年間「ごまかしごまかし」だった方が、負担の理由に向き合うことで落ち着いた生活を取り戻していったように、膝は、かかる負担が変われば応えてくれる場所でもあります。経過には個人差がありますが、年齢のせいだからと諦める前に、できることはまだあります。
熊谷市で変形性膝関節症や膝の水にお悩みの方は、ひとりで抱え込まず、一度当院にご相談ください。あなたの膝が「なぜ今つらいのか」から、一緒に確認していきます。
▼この症状の専門ページ:変形性膝関節症について詳しくはこちら|熊谷たいよう接骨院
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この記事の監修
田島 陽平(たじま ようへい)/治療家・株式会社キュアクオリティ代表。柔道整復師として20年以上の臨床経験を持つ。整形外科・接骨院勤務を経て独立し、埼玉県深谷市・熊谷市で2院を経営。カイロプラクティック歴15年以上・オステオパシーを組み合わせた独自の施術スタイルで、坐骨神経痛・腰痛・肩こりなど慢性症状でお悩みの方のサポートを行っている。現在は国際基準のフランス式オステオパシーを学んでいる。
参考文献
日本整形外科学会「変形性膝関節症」
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/knee_osteoarthritis.html
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療行為や診断を行うものではありません。
症状が重い場合や長期間続く場合は、医療機関へのご相談をお勧めします。
