起立性調節障害は整体で治るのか|整体が治すわけではありません|熊谷市の接骨院が正直に解説

2026年07月31日

起立性調節障害は整体で治るのかについて正直に解説する熊谷市の接骨院

起立性調節障害と診断されたお子さんの保護者の方から、「整体で治りますか」というご相談をいただくことがあります。

朝起きられない。立ちくらみやめまいがある。学校に行きたくても体がついてこない。調べるほど情報が多くて、何を信じていいか分からなくなる。熊谷市の当院に相談される保護者の方は、たいていその状態です。

この記事では、その質問に最初に正直に答えます。そのうえで、当院にできること・できないことの線引きと、実際にあった経過をお話しします。

■ 先に答えます——起立性調節障害を、整体が「治す」わけではありません

ご質問に正面からお答えします。起立性調節障害そのものを、整体が治すわけではありません。

インターネットには「整体で治る」と言い切る情報もあります。当院は、その言い方はしません。

起立性調節障害は、立ち上がったときの血圧や心拍の調節がうまく働かなくなる、自律神経の機能の問題です。診断と治療の中心は医療機関(小児科)にあります。水分と塩分のとり方、生活リズムの整え方、必要に応じたお薬。この土台を組み立てるのは医療の仕事であり、整体がそこに代わることはできません。

では、なぜ当院がこの記事を書くのか。「治す」ことはできなくても、体の側の負担を減らすお手伝いはできる場合があるからです。その中身を、期待させすぎない形で、これからお話しします。

■ 起立性調節障害とは——まず医療機関で行われること

起立性調節障害とは、立ち上がったときに本来働くべき血圧・心拍の調節がうまく働かず、立ちくらみ・めまい・朝起きられない・頭痛・だるさなどが出る状態のことです。

思春期のお子さんに多く、日本の子どもの心身の不調の中でも代表的なものとされています。調査報告では、中学生の年代で目立って多くなることが知られています。

大切なのは、これが「怠け」でも「気持ちの弱さ」でもなく、体の調節機能の問題だということです。午前中に症状が強く、午後に楽になるという波も、この状態の特徴としてよく知られています。周りから見ると「夕方は元気なのに」と映ってしまう。ここが、本人がいちばんつらいところです。

医療機関では、問診や検査で状態を確かめたうえで、生活の中での対応(水分・塩分・起き上がり方の工夫・運動)から始め、必要に応じてお薬が検討されます。まだ受診されていない場合は、まず小児科にご相談ください。

■ それでも整体に相談が来る理由

医療機関にかかっているのに、なぜ整体に相談が来るのか。保護者の方のお話を伺うと、理由はだいたい共通しています。

「診断はついた。生活の指導も受けた。でも、本人は毎日つらそうで、親としてほかにできることを探したい」

その気持ちで検索した先に、「整体で治る」と言い切るような言葉が並んでいる。ですが当院は、そうは言いません。それで半信半疑のまま、聞きに来られるわけです。

当院はまず、そのお気持ちをそのまま受け取ります。そのうえで、「治る」という言葉は使いません。次の線引きをお話しします。

■ 当院にできること・できないこと

できないことから先に言います。

血圧や心拍の調節そのものを施術で治すことは、できません。学校に行けるようにすることを、施術の目標として約束することも、できません。

できる可能性があるのは、症状に伴って固まっている体をゆるめることです。

起立性調節障害のお子さんの体を確認すると、首や背中の緊張が強い場合があります。不調が続くと姿勢が崩れ、呼吸が浅くなり、体がこわばる。こわばった体は、それ自体が新しいつらさ(首の痛み・頭の重さ・眠りにくさ)を生むことがあります。

この「体のこわばりの側」は、施術で対応できる領域です。本体を治すのではなく、本体につられて重くなった荷物を降ろすイメージ——当院ではそう説明しています。

整理すると、次のようになります。

内容担当当院の立場
診断・お薬・生活指導(水分・塩分・起き方)医療機関(小児科)代われません。受診の継続をお願いしています
血圧・心拍の調節そのものを治すこと施術ではできません
首・背中のこわばり、眠りにくさなど体側の負担当院で対応できる領域緊張をゆるめる施術でお手伝いします
登校できるようになること体調・環境・気持ちの総合施術の目標としてお約束はできません

■ 実例:首の痛みと耳の症状がつらかった学生さんの経過

実際にあった経過をお話しします。個人が特定されないよう、詳細はぼかしてお伝えします。

起立性調節障害の診断を受けていた、ある学生さんです。首の痛みに加えて、耳の聞き取りづらさや耳鳴り、夜眠れないという症状があり、眠れない日が続くと体に力が入らなくなる状態でした。

当院では、体の緊張をゆるめる施術を続けました。数ヶ月ほどの経過の中で、耳まわりの症状と首の痛みは大きく落ち着いています。

ここで正直に付け加えます。体の症状が落ち着いたあとも、調子の波はしばらく続きました。体を整えれば全部が解決した、という話ではありません。体以外の要素も含めて、時間をかけて少しずつ全体が落ち着いていった経過です。

今は、学校生活も、好きなスポーツも楽しめています。

この経過から言えるのは、「整体で起立性調節障害が治った」ではありません。体の側の症状——首の痛み・耳まわりのつらさ・眠りにくさ——が軽くなると、本人の毎日が少し楽になり、回復の土台が整いやすくなる。そういう関わり方ができた、ということです。

■ 保護者の方へ——家で見てほしいこと

当院が保護者の方にお伝えしているのは、次のようなことです。

・午前中の不調を「気合いの問題」として扱わないこと。本人は体の問題で動けません
・水分と塩分のとり方など、医療機関から受けた生活指導を、家庭の仕組みとして続けること
・スマートフォンの使い方は、責める材料ではなく、眠りの環境として一緒に整えること
・「学校に行けたかどうか」だけを毎日の成績表にしないこと
・体の緊張が強そうなとき(首を押さえる・浅い呼吸・表情のこわばり)に気づいてあげること

とくに最後の点は、体の側のサインです。本人が言葉にできないつらさが、体に出ていることがあります。

■ 医療機関と併用するときの注意

整体を利用する場合は、必ず医療機関の受診を続けながらにしてください。

「整体に通い始めたから病院はもういい」となるのが、いちばん良くない形です。症状の経過を見て治療を調整するのは医療機関の役割で、そこが抜けると全体の管理が崩れます。

また、施術を受けて体が楽になっても、それは起立性調節障害そのものが治ったことを意味しません。調子の波はあるものとして、長い目で見てください。

「強い矯正で自律神経が整う」といった説明には、慎重であってほしいと思います。お子さんの体はまだ成長の途中です。当院がこの年代に行うのは、強い刺激ではなく、緊張をゆるめる方向のやさしい施術です。

お子さんの体の不調については、こちらの記事もあわせてご覧ください。

部活の子の腰が痛い、休ませるべき?|答えを先に言います、休ませるべきです|熊谷市の接骨院が解説
https://taiyo-kumagaya.com/2026/07/31/student-club-low-back-pain-kumagaya/

自律神経と体の関係については、こちらでも整理しています。

熊谷市で自律神経の乱れにお悩みの方へ|熊谷たいよう接骨院が伝える「体の中心・胸郭」という視点
https://taiyo-kumagaya.com/2026/07/07/autonomic-nerve-thorax/

■ よくある質問

Q. 整体で起立性調節障害は治りますか。
A. 起立性調節障害そのものを整体が治すわけではありません。診断と治療の中心は医療機関です。当院ができるのは、症状に伴う体のこわばり(首の痛み・眠りにくさなど)を軽くするお手伝いです。

Q. 病院に行くべきか、整体に行くべきか迷っています。
A. まず医療機関(小児科)です。診断と生活指導の土台があったうえで、体の緊張の側のケアとして当院をご利用いただく順番をおすすめします。

Q. 何回くらいで変化がありますか。
A. 状態によって大きく異なるため、一律にはお伝えできません。当院の実例では、数ヶ月単位の時間をかけて体の症状が落ち着いていきました。短期間で大きく変わるものではない、というのが正直なところです。

Q. 学校に行けるようになりますか。
A. それを施術の目標としてお約束することはできません。登校は、体調・環境・気持ちが重なって決まるもので、施術はそのうちの体調の一部を支えるだけです。

Q. 親として何がいちばん大事ですか。
A. 医療機関の受診と生活指導を続けること、そして「怠けではない」という前提で本人の話を聞くことだと考えています。体の緊張のサインに気づいたら、そのケアもご相談ください。

Q. 子どもへの施術は強くないですか。
A. 成長期のお子さんには、強い刺激の矯正ではなく、緊張をゆるめる方向のやさしい施術を行います。初回は、ご本人の話を聞く時間を長めにとります。

■ まとめ:「治す場所」ではなく「体の負担を減らす場所」として

起立性調節障害を整体が治すわけではない——この記事の答えは、最初から最後まで変わりません。

そのうえで、症状に伴う体のこわばりを軽くし、眠りやすさや首まわりの楽さという形で回復の土台を支えることは、当院にできる仕事です。首の痛みと耳まわりの症状が落ち着いた学生さんの経過もあります——体のケアだけで全部が解決したわけではない、と正直に添えたうえで、です。

医療機関での治療を続けながら、体の側のケアを探している。そういう保護者の方は、当院を「治す場所」ではなく「体の負担を減らす場所」として、選択肢に入れてみてください。

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【著者情報】
田島 陽平(たじま ようへい)/治療家・株式会社キュアクオリティ代表。柔道整復師として20年以上の臨床経験を持つ。整形外科・接骨院勤務を経て独立し、埼玉県深谷市・熊谷市で2院を経営。カイロプラクティック歴15年以上・オステオパシーを組み合わせた独自の施術スタイルで、坐骨神経痛・腰痛・肩こりなど慢性症状でお悩みの方のサポートを行っている。現在は国際基準のフランス式オステオパシーを学んでいる。

【参考文献】
Psychosomatic problems and countermeasures in Japanese children and adolescents.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3362750/

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療行為や診断を行うものではありません。症状が重い場合や長期間続く場合は、医療機関へのご相談をお勧めします。

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